「年収を上げたい」と思っていても、なかなか上がらない。
年収をあげるためには、自分自身が置かれている状況を理解し戦略的に取り組むことで圧倒的にあがりやすくなります。
年収をあげるための取り組みは3種類あり、それぞれについてどのようなことをするべきかを解説していきます。
目次
年収をあげるための3つの手段
まずは、年収をあげるための3つの手段を紹介します。
年収をあげるための3つの手段
①本業の年収をアップする
②転職して年収をアップする
③副業での収入を得る
この3つのうち、若手サラリーマンにとって重要なのは①の「本業の収入をアップする」です。
②の「転職で年収をアップする」は、前提として自分自身の実力が必用になってくるので、今の仕事で成果を出すことが前提となります。
③の「副業での収入を得る」は若手サラリーマンでも取り組むことができるのですが、中途半端だと本業でも稼げない、副業でも中途半端な稼ぎしか得られないという共倒れリスクがあります。
なので、まずは本業の収入をアップさせて土台を築いてから、②や③に取り組むのが理想です。
①本業での収入をアップする
まずは、本業できちんと評価されるということが大切です。そのために必要なことを説明します。
評価制度を理解する
私自身マネージャーとして200人以上の部下を持ちましたが、自社の評価制度をきちんと理解している人は一握りほどしかいません。
評価をあげるための努力を正しい方向に向かわせるためにも、評価制度の理解は必要です。
特に、抑えておくべきポイントは以下の部分です。
「評価プロセス」
最終的な評価までのプロセスには誰がかかわるのか?
例えば、他部署をみている役員や管理職者もかかわるのであれば、他部署のメンバーと比較される可能性があります。
その場合は、他部署にも成果をアピールすることや、他部署のメンバー以上の成果を出す必要があります。
「評価基準」
定量評価と定性評価のバランスはどのように見られるのか?
例えば、売上目標を100%達成しているのに評価があがらないなどという場合は、定性の比重が大きい場合があります。
自分が評価者になってはじめてこれらを把握するということはよくある話です。
なるべく早く自社の評価システムを理解するに越したことがないので、上長や経歴の長い先輩に確認してみましょう。
評価をあげるための目標を設定する
目標は達成すれば評価があがる難易度のものに設定しましょう。
目標は達成さえすればよいのではなく、その難易度や達成した時の貢献度も見られます。
評価者の立場から見ると目標設定した時点で、評価が上がる人と上がらない人は大体振り分けられます。
設定された目標は達成したら評価をあげられる内容であるかを、きちんと評価者に確認しましょう。
目標を達成する
そもそも目標を達成できない人が本業の収入をあげることはとても難しいです。
いつか転職を考えている、上司と気が合わないなどの理由があったとしても、収入をあげたいのであれば何が何でも目標を達成させる必要があります。
また、必ず目標を達成させることを積み重ねていくことで「評価があがる」だけではなく「約束を守る」ことや「自分に妥協しない」という良い習慣がつきます。
これらは、その後の人生においてとても貴重な資産になります。
ある程度のはったりも必要
これらを真面目にやっても自分は評価があがらず、実力は自分より劣るけどパフォーマンス上手な人のほうが評価されることがあります。
チームで達成した成果を、あたかも自分の成果のように振舞う人なんかが評価されてしまうと、真面目にやってる人はいろいろと思うところがあるかと思います。
ただ、人が評価する以上どこの会社もそんなものです。転職しても似たようなことはよくあります。
納得できないまま悶々とすごすよりも、人がどのような感情で動いているのかをきちんと理解したほうがいろいろと有利に進みます。
私もどちらかというとクソ真面目に働くアピール下手なので損していたほうなのですが、けんすう氏がおすすめする『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』という本を読んで納得しました。
本書では錯覚資産というものが紹介されており、これは「自分に都合のいい思考の錯覚」影響のある人に積み上げていくことを言います。
「ハロー効果」に近く、小さな成果などのアピールの積み重ねによって「仕事の出来る人」と思わせることの効果を書いています。
世の中はったりだけでは通用しませんが、周囲からの印象が大事だという点は理解しておいた方がよいでしょう。
なお資格取得をする、ビジネス書を読むなども直接的に仕事の成果となることは難しいですが、取り組み自体は良いアピールになることも多いです。
キャリアプランをつくる(中長期的)
キャリアプランをつくることでマイルストーンができるので、目標に対する実行速度が高まります。
また、キャリアプランを周囲にアピールすることで、先輩方からアドバイスがもらえたり、仕事のチャンスが増えることもあります。
具体的なキャリアプランの作り方は、この記事で説明しているので参考にしてみてください。
必要なスキルや知識を身に着ける(中長期的)
中長期的にこの取り組みをしないと大きな年収を得ることはできません。
小手先で勝負し続けるのは難しく、実力が伴わないとハックだけが得意な小物で終わってしまいます。
たまたま管理職になれたとしても、スキルや知識が薄っぺらいと部下にもバカにされるだけです。
すぐには成果は出ないのですが、コツコツと中長期を見据えてキャリアプランを実現するために必要なスキルや経験を身に着けていきましょう。
②転職して年収をアップする
仕事での具体的な成果や自分の強みをアピールする自信があれば、転職することで年収をあげることを考えるという手もあります。
キャリアについて真剣に向き合い努力してきた人ほど、転職はとても有利に進みやすいです。
しかし、きちんと準備しないまま勢いだけで転職活動をしてしまうと、うわべだけの条件は満たされたとしても環境が合わないこともあります。
そのようなことにならないためのポイントを解説していきます。
行きたい業界や会社についてきちんと調べる
同業他社への転職であれば状況を理解しているので、年収や職種、また環境もイメージどおりにいく場合が多いです。
詳しく把握することでイメージ通りの転職ができるにもかかわらず、異業種へ転職する場合にそこまで調べる人は多くはありません。
特に私のいるネット業界に他業種から転職してくる人は多いですが、業界を理解しないで来る人が多いという印象です。
例えば、インターネット関連企業とアピールすれば若い人が集まってくるので、ネットに多少関連するサービスであればどこもかしこもネット企業という看板を掲げているような状況です。
特にウェブマーケティングといいつつ、ゴリゴリの営業会社だったり、ただのホームページの制作会社だったなんてことはよくあります。
業界や会社を理解するために、少なくとも以下はしてください。
「業界全体に詳しい人に話を聞く」
直接、その業界の中心となている会社で長年働く人と会って詳しく話を聞くのがとても有効的です。
調べてもよいのですが、詳しい人に直接聞く方が圧倒的に良い情報が入ります。
知り合いにいないという場合は、その業界のセミナーなどに参加するのもよいと思います。
「統計資料やIR資料を読む」
ネットを見れば市場規模データや上場している企業においてはIR資料があるので読みましょう。
なお、業界全体の市場規模が伸びているかどうかは重要です。成長率が高い業界は人不足な状態なので他業種からの転職も広く受け入れてくれます。
特に成長中の業界は年々売上が増加しやすいので、年収もあがりやすいです。これは成長中の企業もあてはまります。
成長中の業界や会社を狙うのは年収をアップするためには重要なポイントです。
またその会社の主力のサービスを調べる、そしてそのサービスを友人に紹介したい、もしくは誇れるサービスとなりえるかを感じられるかも大事です。
「行きたい会社の社長や社員の記事を読む」
最近ではネットにやまほど情報が落ちているので社長インタビューなどがネット上に掲載されていることが多いので探してみてください。
その記事からどのような文化なのかや、中期的なビジョンなどを知ることができます。
また行きたい会社の人のSNSをみつけることで、投稿を読むなどして雰囲気を把握することもできます。
もちろんこれらを知ることは面接対策にもなります。
転職したい会社を数社ピックアップする
知らない業界でも、自分の意志で行きたい会社を決めることはとても大切です。
エージェントに紹介されるがまま、何も調べないで面接に受けに来る人は受かる確率が低いです。
一方、会社のビジョンやサービスなどを入念に調べてきてくれている人はとても印象がよく、一緒に働きたいという気持ちがわきやすいです。
面接をする立場としては、自社のことをよく調べている、また入りたいという意志を伝えてくれることは、ありがたいことなのです。
タイミングも大事
転職したいタイミングに、行きたい会社、またはつきたいポジションで採用を開けていない場合もあります。
この記事を読んでいる方は収入アップのための転職を目指していると思うので、急ぐことなく半年~1年くらい待つくらいの気持ちで臨んだほうがよいです。
転職サイトや転職エージェントに登録し、自分のターゲットとする会社から求人が出るのを待ちましょう。
③副業での収入を得る
3つ目の手法としては、副業で年収をあげるという方法もあります。
最近では副業OKな会社も多く、こそこそ副業する時代ではなくなってきています。
労働時間が増えるだけの副業はやめよう
単にお金目的で、本業の就業後や土日をつかうなどして労働時間が増えるだけの副業はやめたほうがよいです。
副業をすることで自分自身のスキルがあがる、その会社から将来必要な知識を得ることができるなど、投資としての視点で副業は選びましょう。
副業を推奨している会社もある
本業を詳しくしるために、副業を推奨している会社もあります。
ブログなどのアフィリエイトサービスを扱うASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)などは、その1つです。
社員が副業としてブロガーをやることで、自社のアフィリエイトサービスに詳しくなれるというメリットがあります。
実際にブロガーとして本業以上の収入を得る人もいるなど、会社にも個人にもメリットがある副業はいろいろあります。
20代のうちは本業で稼ぐことがメイン
たとえ副業が上手くいってたとしても、20代のうちは本業で稼ぐことをメインにしたほうがよいです。
本業でしっかりと実力と実績を作ったほうが、将来的に選択肢がいろいろと増えます。
あくまでも副業は本業の知識やスキルを補うもの、または将来に向けた投資金額を補うものという形で考えてください。
まとめ
以上のように、年収をあげるための3つの方法を紹介しました。
どうしても今の会社が嫌だ、会社勤めは早く卒業してフリーランスになりたいということを除けば、できるだけ本業で稼げるようになったほうがよいです。
サラリーマンというのはブラックな会社じゃなければ、リスクなく安定して稼げるとてつもなく恵まれた手段です。
副業をするにしても本業に生かせる、または本業に支障がでないものを選ぶなど、収入をあげるためには何事も本業での成功を目的に活動するのがよいです。