2021年秋ごろから2022年にかけて、テーパリング(金融緩和の縮小)による株価下落が予想されています。
このように株価下落があきらかな状況で長期投資家は
バイアンドホールドをし続けるべきなのか?
とても悩むところです。
『逃げて勝つ 投資の鉄則』の著者である楽天経済研究所の田中泰輔さんは、本書にて「逃げるのも1つの策」と解説しています。
長期投資においてバイアンドホールドは基本的な戦略ではありますが、今回においてはそうでもないという意見も出てきているため、その内容をこの記事にて解説しています。
そのため、この記事を読んだ人は、
どのような人がバイアンドホールドを続けるべきか
バイアンドホールドにこだわらなくてよい理由
を理解することができます。
以下、本文にて詳しく説明します。
バイアンドホールドを続けたほうがよい人
バイアンドホールドをし続けたほうがよい人は、次の2つの要素を満たしている人です。
- 投資知識のない人
- インデックス投資をしている
バイアンドホールドがなぜよいのかというと、株価の的確な売買タイミングは誰にもわからないからです。長期的に見ると指数などの株価は右肩あがりなので、そのような銘柄に投資している人は持ち続けるのがよいと言われています。
そのため、「投資初心者」でかつ「インデックス投資をしている人」は、バイアンドホールドを続けたほうがよいです。
一方、投資知識のある人は、バイアンドホールドをしないということにもチャレンジしてもよい局面です。一部を現金化して、暴落時に買い足すということができれば、資産をさらに増やすことも可能となります。
そのためにも、相場の状況を理解することが必要となります。
バイアンドホールドにこだわる必要はない
学習する力がある人は必ずしもバイアンドホールドにこだわる必要はありません。
頻繁に売買するのは無意味ですが、株式相場のサイクルにあわせて大きな局面が読める場合はバイアンドホールドを必ずしも守る必要はありません。
以下は、田中泰輔氏が市場サイクルのメカニズムを解説するために、よく使っている図です。
※『逃げて勝つ 投資の鉄則 大負けせずに資産を築く10年戦略 (日本経済新聞出版)』より抜粋
このように長期金利の上昇は、株安につながります。
金利が高い時は、株式よりも債権に投資していた方が「安全かつ安定したリターンも見込める」からです。
長期金利と株価は連動しているため、このような長期的なサイクルにおける株価の推移は予測することが可能です。
金融緩和縮小は2021年の秋頃には時期感が見えてくると言われています。
そのタイミングから株価は不安定になることが想定されています。
コロナにより前代未聞の金融政策が行われている今の状態は、過去にない珍しいケースです。経済回復のためにかなり無理をした政策により株価が押し上げられているので、その反動は大きなものが予想されています。
全ての資産を売却する必要はありませんが、半身で構えるという手段をとってもよい局面とも考えられます。
今後20年の資産形成について
20年後の相場がどうなるかはわかりません。
しかし、少なくとも1~2年先の相場は今ある情報から想定することができます。
コロナショックをチャンスと見て大きく利益を出した人は、この市場サイクルを理解していた人です。
金利低下局面に上昇するハイパーグロース株に1点集中して、大きな資産を築くことが出来ています。
今回の暴落経験をいかして次の暴落時に大きな利益を得るために、今は市場サイクルを学習するよいタイミングとなっています。
市場サイクルを理解して大儲けしたい
という人には、『逃げて勝つ 投資の鉄則』を読むことをおすすめします。
この1年の動きとあわせてみると、とても参考になる内容です。
長期的に資産を築きたい人は、絶対に読んだ方がよい1冊です。市場サイクルを理解することで投資スキルが格段にあがります。