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株式投資初心者がやってはいけない失敗パターン4選

2021年4月13日

今回の記事は、株式投資を始めたばかりの初心者がやると高い確率で失敗するパターンを4つピックアップしています。

今は日本国内だけでも約4割の人が投資をしている時代であり、その中でも株式投資は一番人気です。しかし、米国などと比べてマネーリテラシーの低い日本では、株式投資で資産形成に成功している人はごくわずかです。

せっかく投資をはじめたとしても間違ったやりかたで早々に挫折したり、間違った方法を長期に続けることで結局は資産形成できないというのも大きな理由かと思います。

今回の記事では、その代表的な失敗パターンを紹介します。

そして、失敗パターンだけではなく、成功に導くための株式投資における一般常識も紹介しています。先に成功するための一般常識を説明すると、以下の内容を実践することになります。

成功するためのポイント

  1. 長期投資(20年以上)を軸に投資戦略を考える
  2. 「つみたてNISA」や「確定拠出年金」などの税制優遇措置を活用する
  3. インデックス商品を毎月一定額購入する
  4. 手数料の安いネット証券を利用する

初心者が失敗するパターンは、このセオリーを無視した投資手法がほとんどです。その具体例を本記事内で紹介いたします。

1.個別株を買うことから始める

よく投資を始める場合は「好きな企業」や「応援している企業」を買ったほうがよいと薦める人がいます。これは、「習うより慣れろ」という意味で、株で損をしたくない人はやらないほうがよいです。

特に日本人は株式投資に対するリテラシーが低いため、どうしても株式投資を始めるとなると個別株から始める傾向があります。しかし、個別株は何年も株式投資している人が投資をしても損を出すことがある難しい投資手法です

投資初心者ほど「潰れないから」という理由で、大手企業の株式を購入する人が多いです。人気の高い銀行株は長期的な低金利政策で株価は長年下落傾向ですし、自動車株においても日産の株式が不祥事で下落するなど必ずしも安全とはいえません

個別株を始めるのは初心者のうちよりも、投資を勉強したり相場に慣れてからの方が無難です。

2.大きな利益を狙う

初心者のうちは大きな利益を狙うことは避けたほうがよいです。株式投資はギャンブルではなく長期的な資産形成の手段です

一部の成功者が書籍やSNSなどで派手な成功体験を語っているので目立ちますが、そのような人たちは全体のほんの一握りです。ギャンブルに失敗していなくなる人たちは、SNS上から消えてしまうのでそのような事例を見かけないだけです。

投資のプロでも年間10%の利益が出ればよい方と言われています。短期的に元手が2倍、3倍になったとしても、その運は何回も続きません。むしろ、1/2、1/3に減ることもあります。

成功している投資家はそのような運に任せた投資よりも、年間5~8%くらいの利益を何十年も続けたほうが資産が増えることを理解しています。

3.全資産を一括投資する

これは年配初心者でよくあることなのですが、退職金などのまとまったお金をはじめての株式投資に全資産投入して大きく損をすることです。

株式投資においてリーマンショックやコロナショックというような大暴落はいつ起こるか誰にもわからないです。そのためベテラン投資家はいつ暴落が起きてもよいように、1つの銘柄だけに投資しないで複数の銘柄に分散投資を行っています

若い人でも年金2000万円問題の対策などで大きな資産を作ろうとしている人も同様に分散投資は必要になります。資産が小さい時は不要ですが、大きくなるにつれリスクヘッジとして分散投資は欠かせません。

4.証券会社がすすめる商品を買う

何に投資していいかわからないから、証券会社の担当にすすめられたものを買うという人も多いです。投資信託であれば証券会社だけではなく、銀行や郵便局でも扱えるのでそれも同じです。

銀行や大手証券会社の口座の残高が一定金額を超えるとセールスの電話がかかってくるのですが、すすめる商品のほとんどが手数料が高いものです。顧客にとってよいものではなく、会社が多くの手数料をとれるものを薦めてきます

長期積み立ての場合はたった1%の手数料が、20年~30年経つと数百万円の差が出ます。長期投資は手数料安く運用するのが基本ですので、証券会社がすすめる商品は避けるようにしましょう。

投資初心者は何から始めればよいのか?

将来の資産形成を目的とする場合、投資初心者がまずやるべきことは以下となります。

初心者がやるべきこと

  1. 手数料の少ないネット証券で口座開設をする
  2. 株式譲渡益が非課税になる「つみたてNISA」を申し込む
  3. 全世界株式、全米株式などのインデックス商品を毎月一定額で積み立てる

手数料の少ないネット証券で口座開設する

まず始めるべきなのは口座開設ですが、ネット証券は以下の点で大手の証券会社よりも優れているため人気があります。

店舗を持たないネット証券は、大手証券会社と比べると圧倒的に手数料が安いのがメリットです。わざわざ窓口にいかなくても、投資に関する情報はネットで検索すればとてもたくさんの情報を得ることができるので、不便ということもないです。

ネット証券のメリット

  • つみたてNISAの取引手数料無料
  • 取扱銘柄数が圧倒的に多い
  • 100円から積み立てられる
  • 投資タイミングを毎日/毎週/毎月と分散設定できる
  • ポイントと連動しているところも多い

ネット証券であれば、以下の3つの証券会社が初心者に人気です。

「つみたてNISA」だけであれば大差はないです。
米国株取引を検討している場合はSBI証券が為替手数料も安いのでおすすめです。
私も、SBI証券を利用しています。

SBI証券・・・ネット証券で口座開設数がNo.1、為替手数料が1ドルあたり4選

楽天証券・・・取引で楽天ポイントが貯まる/使える

マネックス証券・・・普段使っている口座から直接引き落としが可能

「つみたてNISA」を申し込む

ネット証券口座を開設したら、「つみたてNISA」を申し込みましょう。「つみたてNISA」を簡単に説明すると以下となります。

つみたてNISA

  1. 証券会社で口座開設することで利用可能
  2. 20年間は非課税(通常は利益に対して約20%の課税)
  3. 年間40万円まで利用可能

どれくらいメリットがあるかというと、毎月3万円、年率5%で20年間運用した場合には約100万円が非課税となります。

なお、「つみたてNISA」ではない普通の「NISA」もあります。これは、年間120万円が上限で最長5年の非課税期間が設けられています。5年という短い期間なので短期投資向けですが、個別株の難しさで利益がでるとは限らないので、長期的な資産形成に有利である「つみたてNISA」の方が素人はそのメリットを享受しやすいです。

全世界株式、全米株式などのインデックス商品を毎月一定額で積み立てる

インデックス商品とは日経平均やNYダウなどという指数連動型の商品を指しており、何百、何千という銘柄で構成されています。複数銘柄が包括されているため、インデックス商品を買うだけで分散投資をしていることと同じ意味を持ちます

その中でも、全世界、米国の主要銘柄を対象としたインデックス商品はより多くの銘柄で構成されているため、安定運用に向いた商品となっています。

具体的には、以下の2つから選ぶのがよいです。全世界といっても上位銘柄は米国企業で構成されており株価の動きに大きな差異はないため、好みで選んでもよいです。

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

なお、この2つの銘柄は経費率も0.1144%以内と手数料がとても低い商品のため人気があります。長期投資をするうえで、経費率をさげて運用することは常識となっていますので、他の商品を検討する場合はこの経費率を意識してください。

1%を超えるものは高い商品です。ウェルスナビなどのロボアドバイザーも経費率+手数料で1%以上の高い手数料をとられるのでおすすめしません。

余裕資金で個別株にチャレンジも

つみたてNISAの上限は年間40万円です。それ以上の投資余力がある場合は、追加で投資信託やETFなどのインデックス商品をつみたてNISAと同じように毎月購入するのがよいのですが、個別株にチャレンジしてみるのもよいです。

もし個別株にチャレンジしたい場合は、以下の考えを持っておいたほうがよいです。

個別株投資のポイント

  • 株式投資について何冊か本を読んで勉強をしてから始める
  • 余剰資金の範囲で損失を出しても問題ない範囲で始める

個別株をやるなら米国株がおすすめです。

日本国内の銘柄と比べ、米国株の方が成長期待の高い銘柄が多いです。例えばGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsft)という世界を代表する銘柄も、まだまだ成長余地のあるグロース株という位置づけです。

また、米国株は1株から購入できるのも初心者にとっては投資がしやすいです。GAFAMなどの大手企業でも少ない資金で購入できるので、試しに興味のある銘柄を複数保有してみることができます。

そして、複数銘柄を保有して株価の動きを見ることはとても勉強になります。米国株について興味がある人は、投資ブロガーのたぱぞう氏の書籍がわかりやすくておすすめです。

 

まとめ

私も初心者の時から長い期間、個別銘柄を中心に投資をおこなっておりました。

大きく勝つこともたまにはありますが、不祥事や業績悪化などにより長年損失を出したまま保持している塩漬けの状態のものが多かったです。これだと、いくら株式を保有していても資産が増えることはありません。

また、証券会社のすすめる商品も購入して7年ほど保有していたことがあります。その当時からアベノミクスなどで株価全体が大きく上昇していたのにも関わらず、高い手数料などもあり僅かばかりの利益しか出ませんでした。

その後、勉強などを重ねて最終的にはインデックス投資にたどり着きました。今回の記事で紹介している投資手法です。初心者向けとして説明していますが、確実に資産を増やす方法として最適な投資法なので実はベテランでも実践している人は数多くいます

何よりも再現性が高く、誰がやっても成功確率の高い投資法なので素人でも充分に資産形成をすることができます。投資手法はあとからでも変えられるので、まずは騙されたと思ってやってみてください。

インデックス投資について、より詳しく知りたい人は以下の記事に詳しく書いていますので読んでみてください。

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