インデックス投資は、投資初心者でも成果があげやすい投資手法として、多くの書籍やメディアでも取り上げられています。
特に、投資のバイブルといわれる『ウォール街のランダムウォーカー』においては、
素人がプロにも勝てる最強の投資法
として紹介され、長年にわたり世界中の多くの人が実践している投資手法です。
「投資初心者でも成果があげられる」「素人がプロにも勝てる」とあるように、投資について勉強する時間がなくても成果を残すことができます。
特に、投資をしたいけど投資を勉強する時間がない忙しいサラリーマンには、おすすめの投資法です。
このブログでは、そのインデックス投資について詳しく解説しています。これを読むことで、次のことを知ることができます。
- インデックス投資とはどういうものなのか
- インデックス投資のメリットとデメリット
- 具体的にどのように投資をすればよいのか
これらを本文にて詳しく説明していきます。
目次
インデックス投資とは
インデックス投資とは、市場の動きを示す指数(=インデックス)と同じ値動きの商品に投資をすることを指します。
市場の動きを示す指数とは、日経平均やニューヨークダウ、S&P500などというもので、よくテレビのニュースでも今日の株価という形で取り上げられるものです。
なぜ、指数にあわせて投資をするかというと、長期に渡りこれらの指数はあがり続けているからです。そのため、指数にあわせて投資をするだけで利益を出すことができます。
実際に、この30年でニューヨークダウとS&P500がどれだけ成長しているか、みてみましょう。
(オレンジ色が「ニューヨークダウ」、青色が「S&P500」です)
ニューヨークダウは1087%、S&P500は1058%の上昇。それぞれ10倍以上株価があがっています。年利にすると約8.5%という利益率です。
なぜ、素人がプロにも勝てるのか?
20年~30年という長い期間にわたって、市場平均を上回って成績を残せる人はプロの投資家でもごく稀です。それゆえ、素人でも市場平均と同じくらいの成績が残せるため、プロにも勝てる投資法と言われています。
インデックス投資のメリットとデメリット
インデックス投資のメリット
インデックス投資には、次のようなメリットがあります。
- 投資の知識がいらない
- 時間がとられない
- 安定したリターンが得られる
- 損失リスクが少ない
1.投資の知識がいらない
インデックス投資は、指数に連動した商品を購入するだけです。同じ商品を毎月一定額を買い続けるだけでよいので、特別な知識はいりません。
2.時間がとられない
投資についての勉強や、株価を見る必要もないので積立預金と同じ感覚で投資ができます。毎月の自動購入機能なども証券会社では用意しているため、インデックス投資だけやっていれば時間を取られることはありません。
3.安定したリターンが得られる
先ほど紹介したように、指数があがっていればそれに合わせたリターンを得ることができます。指数は数多くありますが、将来的に成長が期待できる米国株に連動した指数を選択するのが基本です。
4.損失リスクが少ない
インデックス商品は数多くの個別銘柄を組み合わせて構成されています。S&P500はその名のとおり500銘柄、全米株式を基準としたインデックスは約3500銘柄で構成されています。
少ない銘柄だけの保有だと、その銘柄の業績が悪くなったり不祥事が起きることで株価がさがり、資産にも影響が出ます。インデックス商品は多くの銘柄の組み合わせなので、それだけでも充分なリスク分散ができていることになります。
インデックス投資のデメリット
インデックス投資のデメリットについても紹介します。
- 短期的に大きな成長が見込めない
- 長期的なダウントレンドに入ると資産が増えない
- 投資に対する知識がつかない
1.短期的に大きな成長が見込めない
インデックス投資は、テスラのような成長株やビットコインのように短期的に何倍にも上昇することがありません。長期的な目線で少しづつ資産を増やしていく手法のため、もどかしく思う時もあります。
2.長期的なダウントレンドに入ると資産が増えない
2000年代はじめのITバブル崩壊後やリーマンショック後のように数年にわたり株式市場が低迷することがあります。そのような時期は長年に渡り資産が増えません。精神的につらい時期になりますが、それでも淡々と毎月投資をし続けることを求められます。
3.投資に対する知識がつかない
メリットと表裏一体ですが、インデックス投資だけだと投資の知識がつきません。もし知識をつけたい場合は、資産の5%程度を個別株の売買に回すことも考えたほうがよいです。
インデックス投資のはじめ方
インデックス投資において、重要なポイントの1つは
手数料や税金を極力低く抑える
ことです。
指数に合わせたパフォーマンスを出すことが目的ですが、手数料やひかれる税金が多いとその分指数よりも成果が低くなってしまいます。
手数料を抑えるためには、次のやり方が効果があります。
- 売買手数料の安いネット証券で口座を開設する
- 株式譲渡益が非課税になる「つみたてNISA」を利用する
- 運用手数料の安いインデックス商品を購入する
1.売買手数料の安いネット証券で口座を開設する
ネット証券は人件費がかからないため各種手数料が安いです。インデックス投資をする場合は、ネット証券で口座開設をしてください。
ネット証券の口座開設No.1のSBI証券がおすすめです。手数料が安いだけではなく、インデックス商品の種類も多いため長く使い続けても困ることはないです。
「2020年 オリコン顧客満足度ランキング ネット証券」にて、5年連続の1位を獲得をしており人気の高いネット証券です。
SBI証券のメリット
- 国内ネット証券での口座開設がNo.1
- 手数料が安い(25歳以下は無料)
- 世界各国への投資が可能
- Tポイントで投資信託の買付可能
- つみたてNISAの取扱銘柄は業界最多クラス
SBI証券のデメリット
- 取引ツールがつかいにくい
- ホームページの情報量が多く見にくい
2.「つみたてNISA」を利用する
「つみたてNISA」のメリットは、株式を売却したときにかかる利益に対する税金(利益譲渡益)が20年間非課税になることです。
先ほど、S&P500の利益が20年間で10倍になったことを説明しましたが、それを例にどれくらいお得かを説明します。
「つみたてNISA」の年間の上限額は40万円です。それが仮に10倍になった場合は、72万円分が非課税になります。「つみたてNISA」は毎年積み立てることになるのですが、継続して何年も積み立てた場合はかなりの金額になるのがわかります。
「つみたてNISA」は、先ほど紹介したSBI証券の口座開設をすれば申し込むことができますので、口座開設後に申し込みを行っておいてください。
3.運用手数料の安いインデックス商品を購入する
インデックス投資を行う場合は、投資信託かETFを購入することになります。
投資信託とETFは上場しているかしていないかの違いになります。ETFは上場しているため、株式と同じように証券会社だけしか購入することができません。一方投資信託は非上場なので、銀行や郵便局でも購入することができます。
・投資信託のインデックス商品を購入する
このように購入手段はいろいろありますが、手数料や税金を安くするために
「ネット証券」で「つみたてNISA」を使って「投資信託」を購入する
ことになります。
ネット証券で「つみたてNISA」の商品購入は売買手数料が無料です。
・全世界または米国株の指数連動商品を購入する
インデックス投資で人気があるのは、全世界の株式指数もしくは、米国の株式指数に投資するものです。
直近10年間の成績を比較すると、全米が2倍以上の上昇率になっています。これはGAFAMといわれる米国のハイテク企業がこの時期に急成長したためです。
(青が全米、赤が全世界です)
全世界といっても米国株が半数以上の比率です。それに加えて日本や中国をはじめとする新興国を含んでおり、より広く分散されています。
特にこだわりがない場合は、米国株指数を選択するのがよいです。
・おすすめのインデックス商品
「つみたてNISA」で買える投資信託は約170種類ありますが、以下の2つのいづれかを選ぶとよいです。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 全米株式(S&P500)
おすすめする理由としては、運用手数料(信託報酬)が0.1144%と低いことがあげられます。人気のある商品なので資産総額も多いため、安心して長期投資をすることができます。
・毎月の積み立て額
「つみたてNISA」は年間上限が40万円ですので、毎月最大で33,333円を積み立てることができます。
分散投資の基本は毎月一定額を同じ間隔で投資することです。限度額より少ない場合は、毎月2万円などというように設定してください。
もし、上限を超えて投資したいという場合は、投資信託にて同様のインデックス商品を選ぶことができます。こちらも同じように、毎月同じ額を投資するようにしてください。
このように、毎月同じ額を投資し続ける手法は「ドルコスト平均法」と呼ばれています。
まとめ
本ブログにてインデックス投資が簡単で、利益も出しやすい投資法ということがお分かりいただけたかと思います。
長期投資は投資期間が長ければ長いほど複利により資産が増えていきます。そのため、20代のうちから少しの金額でもはじめるとより効果的に資産を増やすことができます。
しかし、20代だとまだ社会人として数年しか経っていなかったり、キャリアアップの可能性もたくさんあるため、投資にしている時間がない人が多いです。そのような人は、手間のかからないインデックス投資をしておくことで、仕事も資産形成もコントロールすることができます。
インデックス投資は勉強不要ではありますが、詳しく知りたい人には冒頭で紹介した『ウォール街のランダム・ウォーカー』を読むことをおすすめします。
インデックス投資を極めることで、50代で1億円を手にすることも夢ではありません。よりインデックス投資を極めるためにも本書を読んでみてください。