40代でセミリタイア(「サイドFIRE」とも呼ばれています)することで、仕事と趣味を両立させてゆとりのある生活がしたいと思っている人は、最近増えています。
背景としてはネットが普及したことで、投資や副業が誰でも気軽にできるようになり、資産を作る機会が増えてきたことにあります。
このブログでは
「セミリタイアに向けてどのように準備すればよいかわからない」
という人に向けて、
・セミリタイアするのにどれくらいの資金があればよいのか?
・セミリタイアするために毎月どれくらいの額が何年くらい必要なのか?
を、解説していきます。
目次
セミリタイアに必要な資金は?
セミリタイアに必要な資金は3000万円が目安
働かずに生活するリタイアの場合、年間に必要な生活費の25倍の資金を用意するのが一般的です。
必要な生活費や労働による収入がどれくらいかは人によりますが、仮に
・生活費が月に20万円必用
・半分は労働による収入で賄う
とした場合は、3000万円がセミリタイアするために必要な資金の目安となります。
20代から準備すればハードルの高い金額ではない
3000万円というと貯めるのにハードルが高いと思う人がいるかと思います。
しかし、この後に紹介するシミュレーションをみればそこまで難しいことではないことがわかります。
理由としては冒頭で説明したとおり、ネットでの投資や副業収入にて本業以外の収入を得ることが出来る時代です。
以下の4点をきちんと理解し、20代から準備をすることで毎月5万円~10万円の投資は可能となります。
・本業での収入を増やす
・副業などで本業以外の収入を得る
・不必要な支出をおさえる
・投資の利回りで資金を増やす
資金の作り方については、こちらのブログで解説していますので参考にしてみてください。
こちらもCHECK
サラリーマンがセミリタイアするために必要な資金とその作り方【FIRE】
続きを見る
セミリタイアに向けた具体的なプラン
次に、セミリタイアに向けて
・毎月の投資額
・投資期間
の具体的なプランを説明します。
なお、利率は商品によりますが年利6%で計算しています。
米国株へのインデックス投資を中長期にて運用した場合の、平均の利率がこれくらいになります。
既にセミリタイアを実現している人の多くが実践しているリスクの少ない手法のため、再現性が高い数字です。
※年利は中長期で見た場合の平均です。短期的には浮き沈みがありマイナスになる年もあります。
20代で準備期間が充分にある人
20代の人は40代まで時間的猶予が充分にあります。
一方で、社会人としての経歴は浅く収入も低い人が多いため、投資にまわす金額は少なくなるかと思います。
そのため、投資に対しては以下のように考えてください。
・少ない投資金額で長期的視点で考える
・収入の増加にあわせて毎月の投資額を増やす
・不必要な支出をしない生活を習慣化する
20代の人の具体的なプランを次に紹介します。
毎月3万円を投資するプラン
毎月3万円を投資し、その後も投資額を増やさないプランです。
元本少なく資産額を増やせるのは魅力ですが、目標額へ到達するのに30年かかります。
もし、40代でセミリタイアを目指す場合は、途中で毎月の投資額を増やす必要があります。
5年目 | 10年目 | 15年目 | 20年目 | 25年目 | 30年目 | |
投資元本 | 180万円 | 360万円 | 540万円 | 720万円 | 900万円 | 1080万円 |
資産 | 215万円 | 502万円 | 882万円 | 1403万円 | 2093万円 | 3001万円 |
毎月3万円から投資、6年目以降は5万円にアップするプラン
毎月3万円の投資からはじめ、6年目から5万円に増やすプランです。
本業による年収の増加や、本業以外の収入が形になってきたなどのタイミングで投資額を増やすのがよいです。
到達まで25年かかるため、社会人になってすぐにはじめないと40代での目標到達はギリギリです。
5年目 | 10年目 | 15年目 | 20年目 | 25年目 | 30年目 | |
投資元本 | 180万円 | 480万円 | 780万円 | 1080万円 | 1380万円 | 1680万円 |
資産 | 215万円 | 646万円 | 1223万円 | 1995万円 | 3029万円 | 4412万円 |
毎月5万円を投資するプラン
毎月5万円を継続して投資していくパターンです。23年目に目標到達します。
20代から準備をはじめ、40代半ばでセミリタイアを実現したい人は月5万円の投資が目安となります。
5年目 | 10年目 | 15年目 | 20年目 | 25年目 | 30年目 | |
投資元本 | 300万円 | 600万円 | 900万円 | 1200万円 | 1500万円 | 1800万円 |
資産 | 358万円 | 838万円 | 1480万円 | 2339万円 | 3489万円 | 5028万円 |
20代の人は月5万円が投資目安
40代でセミリタイアを目指す場合、これらの具体的なプランでみると月5万円の投資が目安となります。
どうしても毎月3万円しか投資できない場合は、50代で目指すという形で目標を変えたほうがよいです。
30代からセミリタイアの準備をする場合
30代から40代でのセミリタイアを目指す場合は、20代とは異なり時間的猶予がありません。
一方で、社会人経験が長い分、それなりの年収になっている可能性はあります。
30代の人が40代でのセミリタイアを目指す場合、投資に対しては以下のように考えてください。
・毎月10万円以上の投資金額で中期的視点で考える
・これまで貯蓄をしてこなかった人は、支出を減らすよう生活習慣を変える努力が必用
・社会人経験をいかしてサイドビジネスを始めることも検討する
30代の人の現実的なプランは以下となります。
毎月5万円から投資、6年目以降は10万円にアップするプラン
このプランだと18年目に目標への到達が可能です。
預貯金が既にあれば、それも投資に回すことで実現可能性が高まります。
ただし30代で預貯金なく、これから投資を始めようという人は支出を抑えられない傾向があります。
最初から10万円投資する余力はある人も多いと思いますが、支出を減らすための時間的猶予が必要になりそうです。
5年目 | 10年目 | 15年目 | 20年目 | 25年目 | 30年目 | |
投資元本 | 300万円 | 900万円 | 1500万円 | 2100万円 | 2700万円 | 3300万円 |
資産 | 358万円 | 1196万円 | 2318万円 | 3819万円 | 5828万円 | 8517万円 |
毎月10万円を投資するプラン
毎月10万円の投資だと、約15年で目標到達します。
30代だと既に家族がいるなど、年収が高くても10万円の投資額の捻出が難しいケースもあります。
その場合は、「社会人経験を活かしての副収入などで半分の5万円を補う」ということも検討してよいかもしれません。
5年目 | 10年目 | 15年目 | 20年目 | 25年目 | 30年目 | |
投資元本 | 600万円 | 1200万円 | 1800万円 | 2400万円 | 3000万円 | 3600万円 |
資産 | 717万円 | 1676万円 | 2960万円 | 4679万円 | 6978万円 | 1億56万円 |
毎月15万円を投資するプラン
毎月15万円の投資だと、約12年で目標到達可能です。
収入が多い人(副業を含む)、またはそこまで高くはないけど支出が低いひとにとっては、難しいことではありません。
5年目 | 10年目 | 15年目 | 20年目 | 25年目 | 30年目 | |
投資元本 | 900万円 | 1800万円 | 2700万円 | 3600万円 | 4500万円 | 5400万円 |
資産 | 1075万円 | 2514万円 | 4441万円 | 7018万円 | 1億468万円 | 1億5084万円 |
30代の人は10万円以上が毎月の投資目安
30代の人は40代でセミリタイアするには、時間的猶予がないため毎月10万円以上の投資が必要となります。
社会人経験年数から収入的には実現可能性は高いのですが、支出の多さがネックになる人が多いと思います。
生活マインドを切り替えて、無駄な支出を行わない習慣をつけることが必要となります。
このような投資マインドに対する考え方については、以下のブログも参考にしてみてください。
こちらもCHECK
-
金持ち父さん貧乏父さん要約!抑えておくべきポイントを整理
続きを見る
人生に無理のない投資プランを作る
いくつかの投資プランを作りましたが、大切なのは身の丈にあった投資プランを選択することです。
目的は「セミリタイアすることで人生を幸せにすること」のはずですが、それまでの人生が倹約してばかりでつまらなかったら意味がありません。
支出を抑えるための重要なポイントは、支出に自分の人生の価値を軸とした優先度をつけることです。
自分の人生で優先度の高いものにはお金を使う、低いものにはお金を使わないという選択が大事な要素となります。
一方で、20代の人は本業で増やせるチャンスも多いですが、副業などのサイドビジネスで収入をあげるのも簡単に出来る時代です。
収入源があればあるほどリスク分散でき、セミリタイアした後の生活にも余裕が持てます。
投資での積み上げは10年以上かかるので、その期間にいろいろとチャレンジするのもよいかと思います。