2020年にビジネスパーソンに向けて行われた、投資についての調査です。
- 2020年の調査では投資をしている人の比率は40.5%
- 前年比では20代、30代の投資比率が増えている
- 2018年から「つみたてNISA」が開始した影響も大きい
※フィデリティ「ビジネスパーソン1万人アンケート」より
「つみたてNISA」が制度として新しくできたことや、ここ数年は株式市場が好調であったことを受けて、投資する人の割合が増えてきています。
一方、今まで投資してこなかった人で、このブームに乗れなかった人たちもいます。その多くは、住宅ローンの支払いや子供の教育費などで、自由にお金の使える機会の少ない40代の人たちです。
そこまで投資をしてこなかった人たちが、投資をはじめようと思ったきっかけは何なのか?
内容としては切羽詰まっているものが多いです。
この記事では、投資をはじめるきっかけとして、代表的なものをピックアップして紹介していますので参考にしてみてください。
きっかけは何であれ、40代はもっとも投資を意識しなければならない年代です。老後に向けた資産形成であれば、40代からのスタートでも遅くはありません。

目次
40代サラリーマンが投資をはじめるきっかけ5選
同僚が投資をしていると知った時
会社が同じで、役職も同じくらいの同僚であれば、生活感も自分と同じくらいと思ったら大間違い!?
「え、何年も前から投資してたの?」
というように、取り残された感じがします。
もし、その同僚が20代から投資をしていたなら、資産はウン千万円もの差が出てることもあります。
出遅れていて「ヤバイ」という感覚が強いので、はじめるきっかけとしては強いインパクトがあります。
知人からすすめられた時
株式投資をはじめる理由として、一番多いのが知人からすすめられることです。
若い頃はすすめられても何となくやりすごせたものの、40代にもなって「貯金もない、投資もしらない」となるとそろそろやろうかなと思いはじめます。
身近な人であれば、何から始めればよいかを相談しやすいのも、投資をはじめるのによい機会となっています。
給料がこれ以上伸びないと感じた時
40代にもなってくると、あとどれくらい給料を増やすことが出来るかが見えてくる頃です。
もう、それほど伸びないんじゃないかと感じる一方、40代というのは子供の教育費などがあり、支出は増えていく一方です。
生活費は仕事で何とか稼げるものの、これ以上支出が増えると自分のお小遣いが減るだけという危機感が、投資をはじめることを後押しします。
休みの日にUberEatsで稼ぐのもきついので、「投資で月に2~3万円でも足しにできれれば」というところからはじまります。
そこそこのお金が貯まってきた時
逆にお金がありすぎるので、投資しようという人も多いです。
生活必用資金の数百万円を確保しても、それ以上に現金に余裕があるため、せっかくなら投資して増やそうという考えです。余裕資金を使うのであれば、無理のない投資をすることができます。
銀行や証券会社の窓口で、何に投資したらよいか聞くことさえせず、自分で調べることをきちんとすれば着実に利益を作ることができます。
老後が急に不安になった時
体力の低下や会社での若手の台頭などで、40代は老後を意識し始める年代です。
老後2000万円問題という言葉もちらつくものの、今の貯金額で大丈夫かと不安になりはじめます。結婚も晩年化しており、住宅ローンも65歳を超えて組んでいる人も多いです。
老後の現実が近づく中、そろそろ投資をはじめないとという感覚が日に日に強くなってきます。
実際のところは40代からの投資でも、老後2000万円問題はまだ間に合います。本当に手遅れにならないためにも、気づいただけでも運が良いです。
投資をしないことのデメリット
銀行預金と比べて20年で3倍以上の差が生まれる
例えば、銀行預金と投資した場合の20年後の資産は3倍以上も差がつくことになります。
45歳で500万円を預けた場合、20年後の65歳では1000万円以上の差になります。
- 銀行預金(金利0.002%)= 5,001,920円
- 株式投資(金利6%) = 16,039,647円
投資を若いうちから行っている人は、この差を理解してはじめています。
毎月数万円投資するだけで、若い頃から投資している同僚と資産が大きく差がつくのは、このためです。
そして、この差は複利によるものです。
「複利は人類最大の発明」と、かのアインシュタインも言ったほどです。
この複利を利用できないというのは、投資をしない大きなデメリットになります。
税制優遇制度を活用できない
老後2000万円問題がある中、政府としても個人の資産形成を促したいため税制優遇制度を用意しています。
それが、「確定拠出年金(企業型DC、iDeCo)」と「NISA(つみたてNISA)」です。それぞれ共通なのは、投資で得た利益が免除されることです。
「確定拠出年金」に至っては、掛金は控除対象となりため所得税がかからないというメリットもあります。
例をあげると、私は現在「確定拠出年金」の掛金を毎月5万円で設定しているのですが、この5万円に対する所得税が免除されるため、毎月約1万5千円ほど得をしていることになっています(受け取り時に退職金としての税金が場合によってはかかりますが)。
このように政府主導で、投資している人が得する状況を利用しない手はないです。
40代はじめての投資、どうすればよい?
投資初心者は「インデックス投資」一択
投資といっても、いろいろと手法があります。
パッと思いつくものは、好きな企業に投資するというような個別銘柄の投資です。しかし、これはその企業の業績などにも影響するので、リスクの高い素人には難しい投資法です。
では、素人でも簡単にできる投資手法は何か?
というと、「インデックス投資」というものがあります。全世界やアメリカなどの株価平均と連動した銘柄に投資することです。
インデックス投資は、20年という長期期間で投資することで、損失リスクを大きく薄めてくれます。
また、株価平均は20年という長期でみると右肩にあがっていくという前提があります。過去30年のアメリカの平均株価は毎年9%平均で増えています。
毎月3万円を30年間全米株式に投資をしていた人は、現在5000万円以上の資産を手にしていることになります。
つみたてNISAと確定拠出年金(iDeCo)を活用する
まずは、「つみたてNISA」か「確定拠出年金(iDeCo)」を使って、インデックス投資をはじめるのがベストです。
「確定拠出年金」は定年まで取り崩すことが出来ないので、急遽お金が必要となる場合のことを考えると「つみたてNISA」からはじめるのがよいです。
「つみたてNISA」は、ネット証券で口座開設をすれば、はじめることができます。
ネット口座であれば、自宅から無料で口座開設ができます。
ネット口座は複数ありますが、人気No.1のSBI証券で開設すれば困ることはないので、まずはSBI証券で口座開設をしてみましょう。
全世界か全米平均株式に投資する
最後に、投資対象の銘柄は、全世界か全米に連動したものにしてください。いづれも、20年間投資した場合の平均的な年利は5~8%を期待することができます。
より広く分散したい場合は全世界、高い成長率を期待するのであれば全米株式という選択になります(悩んだら半々でもよいです)。
次にあげる銘柄が、「つみたてNISA」の中でも人気が高いので、次の2つから選ぶとよいです。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
全世界は世界各国を代表する企業に分散して投資しているものであり、S&P500は全米を代表する500銘柄に分散投資するものです。
このように、投資をするきっかけと具体的な投資のはじめ方を紹介してきました。
もしこの記事を読んで投資する意欲がわいてきたのであれば、また先送りしないよう今のうちに口座開設をしておきましょう。

こちらのブログにも、40代の投資のはじめ方を詳しく書いています。参考にしてみてください。