今回紹介する本は、『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』です。
資産形成や投資について発信している多くのインフルエンサーがおすすめしているということもあり、話題になった1冊です。
人生を豊かにするお金の使い方と、死ぬときに後悔するお金の貯め方について書かれています。
目次
著者について
ビル・パーキンスという人で、ウォールストリートで働いたのち、エネルギー分野のトレーダーとして成功を収めています。
現在は、1億2000万ドル超の資産を抱えるヘッジファンドのマネージャーでありながら、ハリウッド映画プロデューサー、ポーカープレーヤーなど、さまざまな分野に活躍の場を広げています。
『DIE WITH ZERO―人生が豊かになりすぎる究極のルール』がはじめての著書です。
著者の経歴を見てわかるように「お金のプロ」による、人生を豊かにするお金の使い方について書かれた本です。
読者ターゲット
「どの年齢でどれくらい金を稼ぎ、どれくらい楽しい経験に金を費やすかだ。」
とあるように、将来に向けて資産形成をしている、またはしようとしている人に向けて書かれています。
- 資産形成をしてこれからお金をたくさん貯めようとしている人
- お金と経験を天秤にかけた時に、いつもお金を選ぶ人
- 稼ぐことに夢中になり、家族との時間を充分にとれていない人
「将来が不安だから」という理由で一生懸命お金を貯めている人がターゲットです。
DIE WITH ZEROの要約
「DIE WITH ZERO」を日本語に訳すと「ゼロで死ね」という意味になります。
「ゼロ」は資産額のことを指しており、死ぬときは手元に資産を残さずに死になさいというのがタイトルの意味するところです。
なぜ著者は「DIE WITH ZERO」を重要視するのか?
それは、著者も含めて多くの人が、老後不安から必要以上のお金を貯めることを目的としてしまい、それと引き換えに今しか出来ないことまでも先送りしてしまっているからです。
そうならないよう「DIE WITH ZERO」を実践するためには、次の3つのポイントを理解する必要があります。
- 人生の早いうちに良質な経験をすることが大切である
- お金、健康、時間のバランスが大事
- あの世にはお金を持っていけない
それぞれの内容について、要点をまとめてみました。
1.人生の早いうちに良質な経験をすることが大切である
人は老化には逆らえない。いつかは誰もが死ぬ。
だからこそ、限られた時間の中で命を最大限に燃やす方法を考えなければならない。
喜びを先送りにせず、人生の早いうちに良質な経験をすることを何よりも重要というのが本書の主張するところです。
資産形成の基本は、今不必要なお金を投資にまわすことで、将来の自分に対して資産を先送りすることです。
しかし、資産形成に夢中になることで、お金だけではなく今しかできない経験も先送りしてしまう人が多いのも事実です。
若いうちに経験したことは、その後の人生でそれを思い出すたびに幸せな気分にしてくれる。
若いうちに経験することには、次のようなメリットがあります。
- 気力や体力が充実した年齢でしか出来ないことが体験できる
- 経験したことは、その後の人生で何度も思い出として幸せをもたらしてくれる
その時にしか出来ないという理由だけではなく、その経験が「幸福資産」となり、その後の人生で何度も記憶として幸せをもたらせてくれます。
若いうちに経験したほうが、「幸福資産」を得られる期間が長くなるというメリットがあります。
2.お金、健康、時間のバランスが大事
金から価値を引き出す能力は、年齢と共に低下していく。
若い頃の基準でお金を貯めても、年をとると若い頃のように有効にお金を使えなくなることが多いです。
人生をよりよいものにするためには、次の3つのバランスが重要になります。
- お金
- 健康
- 時間
お金は将来の備えのために貯めているものとなりますが、本書がお金の優先順位を下げているのは次の理由からです。
- 若いうちに貯められるお金はたかが知れており、キャリアを積めば将来簡単に稼げる金額だったりする。
- 年をとると若いうちに考えているほどお金を使えなくなる
それでも、お金を貯めすぎてしまった場合は、健康で活動できる年齢から資産を取り崩しはじめることをすすめています。
おおよその年齢は体力や健康状態が悪くなる前の45歳です。
3.あの世にはお金を持っていけない
死ぬときに1億円の貯金がある場合、1億円分のタダ働きをしたのと同じ
あの世にはお金を持っていけないため、必要以上に貯めることに使った時間は無駄と著者は考えています。
たいていの場合、相続のタイミングが遅すぎて、相続人は値打ちのある金の使い方ができない。
健康なうちに資産を取り崩したとして、それでも余るお金があれば早めの相続も推奨しています。
相続のタイミングが遅すぎると、相続人も年をとっており充分な経験ができる年齢ではないからです。
相続人がそのお金を早く相続することで、相続人が人生を楽しむための経験ができる可能性が高まります。
このようにして、生きているうちにお金を使い切ること、つまり「 ゼロで死ぬ」ために、今からすべきことが書かれています。
まとめ
本書では、例えとして「アリとキリギリス」の話がたくさん出てきます。
アリのような人生を否定する内容を想像していましたが、「アリとキリギリスの中間」で生きることを推奨しています。
「どの年齢でどれくらい金を稼ぎ、どれくらい楽しい経験に金を費やすかだ。」
これは、アリとキリギリスが直面した仕事と遊びのトレードオフに似ている。
つまり、お金も遊ぶことも両方大事という人に向けた内容となっています。
著者はファンドマネージャーであり、周囲からみたら多くの資産を築くことが出来た成功者です。
しかしながら、稼ぐことに夢中になりすぎて、若い頃にしかできない経験をしてこなかったことを後悔しています。
もし今やりたいことがあるものの、将来のお金を気にして悩んでしまう人は『DIE WITH ZERO』を読んでみてください。
次に紹介するのは、『DIE WITH ZERO』を読んだ感想をピックアップしたものです。
- 今年読んで良かったのが2冊。1冊目はビル•パーキンスの「DIE WITH ZERO」。「記憶の配当」という考え方にハッとし、それ以来エンタメや旅行課金が捗る。記憶は死ぬまで有効だから、そして早い方がいい。
- 退職したら世界一周するんだ!って今色々我慢して働くよりも、今安旅行で良いからすぐ世界一周行った方が良いって話。経験はレバレッジ効くし、年取ってから世界見てもしょうがない。
- 「DIE WITH ZERO」にも書かれている人生で一番大切な仕事は思い出づくりというのを意識してから、以前より良い浪費ができるようになったような気がします。
- 死ぬときに1億円の貯金がある場合、1億円分のタダ働きをしたのと同じって考え面白いな。
- この本良かった!!自分にはない新しい価値観を知った時固定概念が崩されて年をとる毎に気持ちが楽になる。
- 買うか悩みつつ結局買ったこれ読み終わったが、当たりだった。アリとキリギリスの中間を目指せ、ただみんなアリ寄り過ぎるぞ、という話。琴線に触れた。
『DIE WITH ZERO』が、人生に大きく影響を与えた人もいるようです。
私も、小さな子供が2人いますが、本書を読むことで自分だけではなく、家族の「人生」を考えるよいきっかけになりました。
「お金」と「人生」のバランスをどうとるか、興味のある人は読んでみてください。
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